当診療所で撮影されるX線写真は、一部を除き最新のデジタル処理によるCR撮影となっております。 このCR撮影とは、撮影により得られたX線情報をコンピューターでデジタル信号系に変換し作成されるデジタル写真撮影のことです。 画像読取装置によって得た画像情報を加工し、濃度やコントラストの変更、白黒反転、画像間の加算減算などが簡単にでき、対象部位に適した画像を作り出すことができるシステムです。 画像情報は、デジタル信号に変換されているため、ネットワーク上の高精細CRTモニターに表示し、画像の観察・読影をすることもできます。また画像サーバー・光ディスク内に撮影画像を記録・保管し、履歴として管理することも可能となっております。 さらにこのシステムは放射線被爆においても、従来のフィルム撮影と比較し、その低減が図られています。
(1)胸部・断層撮影室 断層撮影とは、体内のある特定な深さの水平断面のX線画像を撮影する検査です。 単純撮影で骨などの陰影が重なって病変が確認しにくい場合にも、病変部位の精密な診断が可能となります。 通常、患者さんは寝た状態で撮影を行います。
(2)骨一般撮影室(単純撮影) 一般撮影(単純撮影)は、照射したX線が身体を透過してきた線量の違いを写真にする撮影方法です。骨や臓器の形、腸の中にあるガスの状態や、骨折部位等、身体の数多くの情報を得ることができます。 放射線科で受ける検査の中でも一番身近な検査で、一回の検査で多くの情報が得られるため、胸部や腹部、頭部や手・足といった全身を対象として広く行われています。 撮影中に動いてしまうと綺麗に撮影できないので、息を吸って止めたり、吐いて止めたりしてできるだけ動かない様にして撮影します。
(3)特殊撮影室 単純撮影では描出しきれない、腎臓・尿管・膀胱などの形態や経時的な変化を、静脈から造影剤を注入してX線撮影する、IVP(経静脈腎盂造影)検査などが行われています。
(4)]線テレビ室(透視室) X線テレビ室では、単純X線で写らない部位に造影剤を使用し、テレビモニターで透視をしながら検査を行なっています。 多くの場合、バリウムやヨードなどの造影剤を使用して食道や胃腸、の形態や動きを透視しながら、消化管などの撮影をします。そのほか誤飲時(硬貨・入れ歯などの異物を誤って飲む)に透視しながら異物の確認・処置を行うこともあります。
(5)CT撮影室 X線CT装置(コンピューター断層撮影装置)は、胸部や腹部等の検査では寝台に仰向けに寝ていただき、X線を体のまわりから回転させながら照射し、体を透過した]線をコンピューターで計算し写真にする装置です。 コンピューターで計算させて体の輪切り像を得ることから、コンピューテッド・トモクラフィーと呼ばれ、その頭文字をとって一般的にCTと呼んでいます。 普通の単純X線写真に較べて、非常に淡いコントラストを描出することができることから、体のいろいろな場所の診断に使われ、身体の内部の構造を詳しく調べることができます。 また最近では、得られた断面像を再構成することにより、輪切り以外の断面像を表示したり、高精度の3次元立体像を構築したりすることもできるようになりました。 CT撮影ではガントリーという大きな円筒状の穴の中に、寝台ごと移動しながら撮影を行います。 検査時には、ヘアピン、ピアス、ネックレス、入歯等の金属類は外していただきます。
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